人間ドックはごく単純に言ってしまえば、より詳しく調べる健康診断です。その目的は、生活習慣病やがんなどの身体の悪いところや悪くなりそうなところを徹底的に調べ、病気の予防や早期発見、生活習慣の改善などに役立てることにあります。市町村や会社などで実施する定期健康診断とは違い、基本的には受診者個人の希望に基づいて行われます。期間については、半日、1日、1泊2日、2泊3日程度のコースが多いようです。
場合によっては5日、1週間ということもあります。人間ドックでどんな検査をするかは、医療機関によって、あるいは受診者が選ぶコースの日程などよってさまざまです。一般的には、いわゆる通常の健康診断で調べる身長・体重・血圧・尿検査といった一連のものはもちろん、胃の内視鏡検査・直腸指診などのがん検診にも含まれる項目や、骨密度・肝炎ウィルス検査・腫瘍マーカーなどが含まれているものもあります。これ以外にも特に気になるところを選んで、オプションで詳しく調べることができます。
人間ドックの具体的な流れとしては、最初に問診や診察を受け、その後それぞれの検査が次々と行われることになります。検査によって、肝機能障害、肥満、高コレステロール、腎疾患などの異常が見つかり、治療へと進むことが多くなっています。日本の人間ドックの1954年に開始されました。それ以来、だんだんと認知されて行った人間ドックは、現在年間およそ300万人が受診し、病気の予防や早期発見に大いに貢献しています。
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