人間ドックは一般的には受けた方が良いもの、とされています。精密検査を行うことにより、健康診断など簡単な検査だけでは発見が難しい病気も見つけられる可能性が高まるからです。それにより、早期発見で治療の効果を最大にあげることが出来ます。ただ、受けないという判断をすることも、もちろん可能です。
すでに症状がはっきり現れている人であれば、人間ドックなど受けていないで真っ先に病院に行くべきです。また、90、100歳くらいの高齢者の方になってくると、人間ドックで悪いところを知って精神的にダメージを受けてしまうよりも、QOL(生活の質)を第一に考えて知らずにおくということも一つの選択肢として出てきます。90、100歳にもなれば、たとえ検査で病気を発見できたとしても、それに対する治療に耐えられない体であることも考えられるからです。例えば、がん治療でも手術に使う麻酔に体が耐えられない可能性もあります。
早期発見であればダメージが少ないと言われているがん治療ですが、それは若い人の場合です。年齢が上がれば、それだけ治療に対するリスクも高くなります。また、がん細胞は高齢者になると進行も遅いです。あえて治療をせずとも、がん細胞がどんどん増えて臓器の機能を絶やしてしまうという可能性も若い人に比べれば低くなります。
もちろん、人間ドックを受けた方が安心、健康管理のために受けたい、自分の体の状態把握が目的、というのならば受けても良いというのが前提です。
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